学科紹介

大学院 文学研究科

修士課程カリキュラム

博士(後期)課程カリキュラム


日本文化専攻-博士(後期)課程カリキュラム

人文学部(日本文化学科)創設の目的は、日本文化への理解を通して、日本人のアイデンティティに誇りを持ち、国際社会の中で活躍できる人材を育成するところにありました。大学院 文学研究科修士課程の開設により、専攻分野が「日本文学」と「思想・文化」の二分野に設定され、その両分野において、古代から近代まで、幅広く専門性の高い授業が受講できるよう、大学院の基礎が固められました。

博士(後期)課程は、この修士課程の基礎の上に立ち、二つの専攻分野ごとに、さらに高度な内容の特殊研究を配し、博士の学位にふさわしい実力が培われるよう、指導体制がととのえられています。これによって学部からの一貫教育体制が確立し、学生は自己の研究テーマを段階的に深く追求し、自信をもって専門家として立つことが可能となりました。

単に授業科目を充実させるだけではなく、大学院教育を人類的視点からとらえなおし、新人文主義の理念を掲げて、人類の未来に必要な叡智と精神性とは何か、そのための基盤を、学生とともに創りあげていくことを博士(後期)課程の大きな目標としております。

【日本文学科目】 平成24年度開講科目
授業科目 講義内容
古代文学特殊研究I前期万葉の歌について、歌の場や歌物語を享受する場を持つことにより作られ伝承されていった、という観点からその形成を考察する。
古代文学特殊研究II越中守時代の大伴家持の歌について、巻17〜19の歌々を読みながら研究を進める。
古代文学特殊研究III大伴坂上郎女の歌と関係歌を読み、郎女の歌作りの意図や当時の歌人への影響を考察し、日本和歌史上の郎女の位置を探る。
比較文学特殊研究I近現代における文学とそれぞれ地域・国家の文学の背景と文学潮流・作家の特徴及び作品の位置づけを把握し、作品のテクスト分析によりその受容・変容・抵抗の有様を記述する。Iでは、明治日本の史的状況への研究、明治文学の史的状況への研究、日本ロマン主義文学の史的研究、欧米ロマン主義文学への考察、中国「文学革命」への研究を展開する。
比較文学特殊研究II授業の概要は「比較文学特殊研究I」と共通。IIでは、ロマン主義文学に応答する漱石文学、鴎外とロマン主義文学、魯迅とロマン主義文学、郁達夫とロマン主義文学を展開する。
比較文学特殊研究III授業の概要は「比較文学特殊研究I、II」と共通。IIIでは、東西文学における漱石文学、東西文学における鴎外文学、東西と日中文学における魯迅文学、東西と日中文学における郁達夫文学、漱石・鴎外・魯迅・郁達夫文学の比較研究を展開する。

【歴史・文化科目】 平成24年度開講科目
授業科目 講義内容
日本古代中世史特殊研究I 「国家と仏教をめぐる諸問題」を主題とし、律令国家のもとでの仏教制度の特質を把握し、そうした制度下での僧侶の宗教活動の特質も検討する。
日本古代中世史特殊研究II 「仏教信仰の実態と日本思想」と題し、仏教が庶民も含め当時の人々にどのように信仰されていたのかといういわば本音部分について説話集などを通じて検討する。
日本古代中世史特殊研究III 叡尊の自叙伝『金剛仏子叡尊感身学正記』の講読を通じ、古代・中世における日本文化と仏教という課題を総合的に考察する。
仏教文化史論特殊研究I
(禅文化史論)
「禅宗成立前史の研究」と題し、奈良・平安期の禅師に注目し、彼らの特色を通じて中世禅宗成立の意義をさぐる。
仏教文化史論特殊研究II
(禅文化史論)
「禅宗成立史の研究」と題し、院政末から南北朝期を三期に分けてそれぞれの禅宗のあり方を検討し、禅宗の指標を満たした第三期が日本禅宗の成立といえることを確認する。
仏教文化史論特殊研究III
(禅文化史論)
「禅宗展開史の研究」と題し、室町・戦国・江戸初期に至る禅宗の展開を検討し、戦国期以降が日本禅宗史にとって重要な時期であることを確認する。
近現代史特殊研究I 受講生各人が、博士論文作成の準備段階として、修士論文の成果をふまえつつ、自己の内在的な問いを研究課題として再設定する作業を行う。そのため、歴史理論の検討と史学史の整理を主体的に試みることをとおし、自己の研究課題の相対化と焦点化という作業を同時並行的に進める。
近現代史特殊研究II 受講生各人が、博士論文作成の具体的作業として、自己の研究課題に基づいた作業仮説の設定とその検討を行うとともに、地域史・民衆史研究の先達に学びつつ、方法論を鍛錬していく。
近現代史特殊研究III 受講生各人が、近現代史特殊研究I・IIの成果をふまえ、書き上げた原稿をもとに、博士論文を完成するための論文指導を反復して行う。

【履修方法及び修了要件】
  • 博士課程の履修に先立ち、学生の研究テーマを入試出願時に「研究計画書」等によって確認し、研究科委員会において研究指導教員を決定します。
  • 学生は研究指導教員の助言を受け、研究目的の達成にふさわしい科目選定を行います。
  • 修了要件は、3年間の標準修業年限内において、研究指導教員の特殊研究I・II・III12単位を修得し、かつ博士論文審査及び試験に合格することが必要となります。

【修士論文の指導体制】
<1年次>
  • 入学後、主指導教員と共に副指導教員を2名決定し、それらの教員の指導の下に研究計画を立てます。
  • 入学時の夏休み前に博士論文につながる研究発表を行います。その発表内容を論文化し本研究科紀要『年報新人文学』に投稿し、審査のうえ掲載の可否が決定されます。

<2年次>
  • 1年次とほぼ同様の流れで研究を進めます。

<3年次>
  • 新学期始めの指導教員決定後、論文提出に至るまで定期的に論文指導会を持ちます。
  • 12月始めの提出に至るまでの流れは1・2年次と同じです。
  • 論文提出期限の1ヶ月前までには、論文受理の可否が判定されます。

【夜間開講制】
大学院 文学研究科では、原則として6講目(17:50〜19:20)と7講目(19:30〜21:00)に授業が行われるため、夜間にしか受講できない学生でも、修了要件を満たす単位の修得が可能です。

【社会人の積極的な受け入れ】
  • 働きながら大学院で学ぼうとする人を応援するため、大学院 文学研究科では、上記の夜間開講制のほか、社会人特例受験の入学者には次のような「社会人特例制度」を積極的に導入しています。

  • 入学金・授業料等が一般受験者の半額になります。
  • 職業を有している等の事情により3年の標準修業年限を超えて、5年間で計画的に教育過程を履修することを認める場合があります(「長期履修制度」)。
    この制度の適用が認められると、3年間分の授業料等を5年間で分割納入することになります。 なお、この5年の期間を短縮(3年あるいは4年)する場合には、所定の期日までに手続きを経ることで認められることもあります。

【修了者に授与される学位】
博士(後期)課程において所定の単位を修得し、学位論文の審査を合格した者に、博士(文学)の学位が授与されます。