英語の運用能力向上を目指す

英米文化学科では、今や世界の共通語となった英語の運用能力向上を目指すとともに、これからの21世紀を生き抜いていく上で必要となる欧米文化についての学習・研究を行う。それによって、鋭い言語感覚や論理的思考力を養い、「見えないもの」を形あるものに「翻訳」し、現代社会が直面する「答えのない問題」に対応できる人材の育成を目指す。

英米文化学科で何を学ぶのか

グローバル社会で通用する英語の習得

グローバル化の進展とともに、今日、英語はすっかり世界の共通語となっています。「会議の言葉は英語」という企業も少なくありません。

こうした時代の要請に応え、英米文化学科では、「コミュニケーション手段」としての英語の習得を、カリキュラムの重要な柱のひとつに据えています。そして、習熟度別に学習できるようTOEICのスコアに基づいたクラス編成を行っています。

また、生きた英語を学習できるように、多くの外国人専任スタッフを任用し、独自のプログラムを展開しています。また、平成26年度の新カリキュラムの導入に合わせて、イングリッシュ・アドバイザリー制度を採用し、英語を母語とする英語教育スタッフが、英語学習に対する個別の助言や支援を強化することになっています。教室での学習以外にも、例えば、eラーニングを活用して勉強したり、イングリッシュ・ラウンジと呼ばれる部屋で、学生同士あるいは外国人スタッフと気軽に英語を話す場も用意されています。

専門教育・カリキュラムの特色

多角的な切り口による欧米文化の理解

しかし、英語を学ぶ目的が、日常的な英語能力の習得だけでは英米文化学科の学生としては不十分です。時には、さまざまな現象に対して、何故こうなるのかを考えてみることが大切です。そのためには、英語圏やヨーロッパの文化や歴史などを学び、その背後に分け入って、自らその答えを求めることも不可欠です。

アメリカの文化が主にイギリスに由来し、またイギリスが汎ヨーロッパ文化圏の一角に位置している以上、イギリスやアメリカなどの英米文化は、ギリシア=ローマの古典文化に淵源するヨーロッパ文化の一環として、あるいはより広範な文化単位としてのヨーロッパ=アメリカ文化(欧米文化)の一部として、把握されなければなりません。

こうした見地から、英米文化学科のカリキュラムは、狭義の英米文化についてのみならす、その背景としてのヨーロッパ文化についても、広くかつ深く学べるようになっています。また、一方では「自国の文化や伝統を踏まえて国際舞台に雄飛できる人材」の育成を目指して、日本文化学科の科目も履修することが可能になっています。

英米文化学科では、欧米文化を、「言語文化」「思想文化」「歴史文化」「環境文化」という、四つの大きな科目群でとらえ、その特質や問題点を多角的に理解することに努めています。そこでは、言語学、英米文学、ヨーロッパ文化、キリスト教文化、現代メディア、ヨーロッパ史、アメリカ史、人類学などの下位分野について、専門的に学習することができます。

英米文化学科の知的使命

多文化共生社会の実現のために

現代世界は、G8サミット(先進国首脳会議)に象徴されるように、ごく最近まで欧米諸国によって主導されてきましたが、21世紀の世界は多文化共生の社会を模索しています。英米文化学科は、人文学部が創設の理念として掲げる「新人文主義」のもと、欧米諸国が経験してきた諸問題を検証し、21世紀を平和と共生、対話と協力の時代に再生させるため、必要不可欠な知的作業を続けます。

少人数制の演習で自主的な学び

カナダ語学研修で実践力アップ

英米文化学科では、新入生に対する導入教育にも力を入れています。1年次の「人文学基礎演習」では、「大学における学び」に必要となる基本的な学習スキルを、「日本語文章表現演習」では、レポートを書く時に必要なアカデミック・ライティングの技法などを学びます。また、2年次には、3年次からの演習の準備段階として、「人文学演習」が開講されます。

さらに3年次には「英米文化専門演習」が開講され、学生は各自の興味や関心に応じて所属するゼミを選択し、指導教員のもとに各自の研究テーマを追求します。そして4年次の終わりには、その総仕上げとして「卒業研究」を書き上げます。演習は学問研究だけでなく、教員と学生の人間的な触れ合いの場でもあります。  また人文学部は、カナダ・オンタリオ州のブロック大学で語学研修を行い、修了者には単位を認定しています。研修後さらに長期間同大学に留学する学生もいます。