取得学位 | 博士(史学)(慶応義塾大学大学院) |
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担当科目 | ヨーロッパ史概論Ⅰ、ヨーロッパ史特論Ⅰ |
専門分野 | イギリス近世・近代史 |
研究テーマ | これまで私は、近世イングランドにおける中央と地方の関係について、議会という機構を中心に研究を進めてきました。一般的に、イギリスは議会制度発祥の地であるとされ、その歴史は議会と王権との対立を軸に描き出されてきました。しかし、私が近世イングランドの議会について史料に即して詳細な分析を行った結果、その選挙区に居住していない議員や、選挙の度に選挙区を移動していた議員が多数存在していたことが明らかになりました。つまり、同時代において議会は地方の利害を全面的に代表していたわけではなかったのです。このように、イングランド議会の実態的な機能を検証することは、普遍的なものであると見なされがちな議会による統治形態を歴史的に相対化し再検証する上で、重要な課題であるといえます。今後は、時間的・空間的な分析範囲を拡大すると同時に、新たな方法論も取り入れて、研究を進展させてゆきたいと考えています。 |
おすすめの一冊 | 井野瀬久美惠編『イギリス文化史』(昭和堂、2010年) |
主な著作・論文 | 『名誉と実務のあいだ―近世イングランド・ウェールズ政治社会の複合性とその変容』(北海学園大学出版会、2023年12月) 『名誉としての議席―近世イングランドの議会と統治構造―』(慶應義塾大学出版会 、2011年4月) 『ヘンリ8世の迷宮―イギリスのルネサンス君主―』(共著、昭和堂、2012年6月) |
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