片岡 耕平

片岡 耕平カタオカ コウヘイ

KATAOKA Kohei
日本文化学科
准教授

取得学位 博士(文学)(東北大学)
担当科目 日本史概論Ⅰ
専門分野 日本中世史
研究テーマ 日本中世の社会秩序を形作っていた、天皇・領土・身分などのあり方を分析しています。人間や動物の死・出産、あるいは血などを不浄視する穢という観念と、これらの事象がどのように関わっていたのか?という問いが、分析の出発点です。たとえば、女性が大相撲の土俵に上がることを許されていないことは多くの方がご存じでしょうし、葬儀に参列した帰りに「清めの塩」を手渡された経験がおありの方も多いでしょう。これらの現象の背景にあるのが、この穢という観念です。このように、現代のわれわれにも多少は所縁がある観念ですので、歴史学の手法だけに囚われることなく、民俗学・文化人類学・宗教学など他の学問分野の成果にも目を配りながら研究を進めています。また、最近は、日本中世の時間意識についての研究も始めています。とりわけ、室町時代以降本格的に展開し始めたとされる貨幣を基軸とした経済活動に、時間がどう作用していたのかを考えています。
おすすめの一冊 網野善彦『無縁・公界・楽 日本中世の自由と平和』(平凡社ライブラリー、1996年)
おすすめの作品 映画『息もできない』(監督・脚本:ヤン・イクチュン)
主な著作・論文 『日本中世の穢と秩序意識』(吉川弘文館、2014年:単著)・『穢れと神国の中世』(講談社、2013年:単著)・『カミと王の呪縛』(岩田書院、2013年:共編)・『検証網野善彦の歴史学』(岩田書院、2009年:共編)・『日本中世のNATION』(岩田書院、2007年:共編)